TYLAS

Teikyo Yakugaku Learning Assist System

薬学学修支援システム『タイラス』

薬学教育に特化した教育支援アプリ

TYLASは、帝京大学の大学教授陣と共に
0から開発された、
日本の大学教育に即した日本版LMSアプリです。
学生の利用率は98%を実現、80%以上が同アプリの必要性を評価。

大学のカリキュラム・シラバスを中心に
様々な学習情報を一元管理。
講義回毎に設定されたSBOをキーに、
CBT・国試過去問ともリンクし、
低学年から将来を見据えた効果的な学修環境を提供します。

TYLAS TYLAS TYLAS

開発会社:イエズミ印刷/企画指導:帝京大学薬学部

※本アプリは、帝京大学薬学部とイエズミ印刷株式会社で共同開発され、2014年4月より導入

タイラス 5つのポイント

タイラスは、シラバス授業回毎に配信資料等が格納され、
関連する情報が相互リンクで閲覧可能。
また学修に必要な機能を厳選し、直感的で効率的なアプリとなっています。

POINT 1

資料配信

シラバスの授業回毎に、講義資料が自動的に保存され、学生は準備学習や復習、過年度の資料についても、科目毎に保存されているのでアクセスしやすい。

POINT 2

小テスト・アンケート

シラバスの授業回毎に、小テストやアンケートを実施可能。
自動採点、解凍分布、受験者リスト、が自動的に集計され、データのダウンロードも可能。

POINT 3

レポート提出

学生が提出するレポートについても、授業回数毎に自動的に保存され、シラバスと共に、自分が提出したレポートも確認できる。

POINT 4

オンライン授業
(ZooM等連携)

さまざまなオンライン授業のシステムと連携が可能。 オンライン授業の安全な開催と、出席管理にも利用できる。

POINT 5

国試過去問リンク

個々の講義にSBOを設定することにより、授業回毎に関連する国試の過去問題を表示。
実際にトライし、その解説も閲覧でき、低学年から国試を意識した学修ができる。

その他の特徴

第三者評価資料保存/掲示板(緊急告知)/電子書籍アプリ連携 など

TYLAS画面イメージはこちら

開発経緯と目的

帝京大学 薬学教育ICTの経緯

帝京大学では、4年制の頃から学生全員にノートPC所持を義務付け、
2012年度入学生からは全学生にiPad所有を義務化、
各種ITデバイスを活用した教育現場でのICT化を推進している。

一方、IT機器や通信環境の急速な進歩の反面、
薬学教育に関するソフト面の充実が遅れており、
大学内には様々な情報配信や教育支援のツールは存在していたが、
それらが独立しており情報が散在していた。

教授陣による様々な市販アプリや既存LMSの検証を行ったが、
日本の薬学教育を満足させる
アプリやシステムは見当たらず、
薬学の教育に特化したオリジナルLMSの必要性を痛感した。

独自アプリ
「TYLAS(タイラス)」開発の目的

大学薬学教育における理想の情報整理を念頭に、シラバスを中心とした情報の一元管理を目指し、国内の薬学教育オリジナルアプリの開発に着手。 将来の国試を見据え、シラバス授業回ごとに設定されたSBOをキーに、CBTや国試過去問とリンクを実現。低学年から国家試験を意識できる学習環境を構築した。 独自アプリはTYLAS(Teikyo Yakugaku Learning Assist System)と命名。
TYLASは日々行われる講義毎の多種多様な情報を一元管理。準備学習から振り返りまでをアプリ内で可能とし6年間のポートフォリオとしても活用できる内容となっている。 また全ての講義毎に到達目標(SBO)を設定することにより、CBT、国試問題とリンク。将来の国試をリアルに体感することにより 結果として国試対策が容易となり、本来の目的である高度な薬剤師教育や卒業研究に、余裕を持ってあたることができると考えた。

タイラスシステムの基本構成

TYLAS シラバスの構造

TYLASではシラバスをデータベース化し、授業回毎に講義資料や小テスト等が自動的にアプリ内に保存されます。 また、授業回毎に付与されたSBO(Specific behavioral Objective)を元に、薬学モデル・コアカリキュラムとリンクさせ、授業回毎の到達目標を確認できるようになります。 さらに、このSBOから過去の国家試験問題にもリンクしており、その日の授業回に関連する国試過去問にトライすることも可能です。 シラバス授業回毎に、様々な学習情報を自動的に一元管理する事により、学生は本来の目的である知識の習得に集中する事ができます。 TYLASは、低学年時はシラバスから到達目標を確認し国試へ、 高学年時には国試問題からシラバス・講義資料の復習閲覧ができ効率よい学習環境を提供します。

シラバス コアカリキュラム
過去の国試問題の相互リンク

簡単な操作でコアカリキュラムから関連科目のシラバスを相互に閲覧ができます。オフラインでも可能です。

講義資料の配布

新たな講義資料が配布されると、受講している学生のiPadへ個別に通知が届きます。

講義資料の配布

レポート提出

内容をチェック、評価するだけでなく、学生毎の提出状況を効率的に管理し、履歴をいつでも確認できます。

講義ビデオの視聴

既設の講義ビデオ配信システムとの連携し、TYLAS上で講義ビデオの視聴が可能になります。 またZOOMなどのビデオコミュニケーションについても 講義資料と同様に学生への配信が可能です。

TYLAS 小テストの特長

問題は紙をスキャンしたPDFでOK。
解答方式も多彩

簡単な設定だけですぐに利用でき、授業に使用した各種実績資料などと一緒に科目毎に配布することができます。問題は紙をスキャンしたPDFでOK。解答方式も多彩で、○×式、多肢選択式、語句入力、論述式から選択できます。

講義資料の配布

授業内実施と即時集計

教員は、問題毎の正答率、解答分布などの集計結果を即時に確認できるため、授業内容の理解度チェックを授業中に行えます。 学生は、自分のテストの採点結果を授業中に知ることができるので、教員に質問するなど、その場で内容理解を深めることができます。

誤った解答の集計が可能

語句入力については、正答率と不正解の解答の一覧を閲覧できます。

同じ問題の復習が容易にできる

試験合格のためには、同じ問題を繰り返し解いて、学習内容を定着させることがとても重要。授業で実施された小テストは、いつでも何回でも解答することができるので、授業内容の復習が容易となり、また、国家試験合格もサポートします。

TYLASでの授業評価資料管理

授業実施記録、評価、アンケートなどの
第三者評価資料のEVIDENCE管理ができます。

簡単な設定だけですぐに利用でき、授業に使用した各種実績資料などと一緒に科目毎に配布することができます。問題は紙をスキャンしたPDFでOK。解答方式も多彩で、○×式、多肢選択式、語句入力、論述式から選択できます。

帝京大学薬学部監修 自己学習アプリ『LevelApp』。
TYLASとSBOをキーにして、相互にアプリ連携します。

回答実績

登録されている全ての問題を一覧し、正解した、不正解した回数を色で表現することにより、自分の学習状況がわかりやすく可視化されます。 問題回答で得られるポイントの学内ランキングと併せ、友達と競い合いながらゲーム感覚で楽しく学べます。

同じ問題の復習が容易にできる

新たな講義資料が配布されると、受講している学生のiPadへ個別に通知が届きます。

講義資料の配布

自己学習アプリについては、TYLASへ統合される予定です

画面イメージ

理想を実現するシステム設計

分散デザインと柔軟な運用

多くのLMSでは 中央に巨大なサーバを設置し、学生はそこにアクセスして利用する、といった構造を取ります。
このような中央集権構造は 構造が単純で設計しやすく、全ての利用者に平等な環境を提供できるなどメリットもあります。しかし一方で

・利用に際して、必ず接続が必要なこと ・スケールメリットを出すためには、利用率を下げたり、利用時間を分散させる必要があること ・利用者の集中などでキャパシティオーバーすると、平等に利用不能に陥ること

など構造的な弱点もあり 利用の集中する履修登録期間などには、接続数が溢れ、利用できなくなる事例がよく見受けられます。

TYLASでは、そのようなことが起きないように。また、日常的に利用するツールとして無理なく成立させるために、基本構造として分散構造を選びました。
中央サーバでの処理を最小限に留め、利用者のデバイスの処理能力をシステムの一部として利用し、処理を分散させることにより、常時利用に耐えうる環境を構築しました。

また中央サーバを、全体の管理と教員機能を司る1台のメインサーバと、学生に向いた複数台の配信サーバに分割することにより、利用者数/利用負荷に応じて処理規模を動的に増減可能になっています。 ※ 帝京大学薬学部向けシステムでは現在、コロナ禍からの資料容量増加に対応して増台して運用中

分散構造は設計が難しい反面、 ユーザーの利用するアプリケーションは、インターネットの向こう側にある中央サーバではなく、手元のデバイス上で動作するため、よりレスポンスの良い操作感や、オフラインでの利用を享受できます。

iOSのバージョンアップをサポート

入学時に購入した機器を卒業時まで使うことはよくある話。6年制となる薬学部では、現実的にはなかなか難しい問題です。

一方、TYLAS<iPadアプリ>は、iOS8以降で動作可能(iOSは毎年更新され、最新はiOS13)。
iPad2、iPad Airなどの既に最新のOSがインストールできない機種も、未だに現役利用されています。
※快適な利用のためには三年程度を目処にiPadの買い替えをお勧めします。

導入したまま塩漬けになるのではなく、iPadと共に毎年のアップデートを繰り返してきたからTYLASだからこそ、古いOSと最新OSの両方に対応します。 もちろん、ただ動くだけでなく、新しい機能も。例えば、ダークモードにもちゃんと対応しています。

またiPad Proを筆頭に 現在では高性能タブレットの代名詞たるiPadも、TYLAS導入当時は貧弱な性能でした。

限られた性能の中でも、ネイティブ開発(ObjectiveーC)と最適化されたアプリケーション設計により高速な起動・スムーズな操作感を実現。
『使っているうちに遅くなる』ことはありません。

シラバス及び新旧コアカリキュラム内蔵

薬学教育の要たる、薬学教育モデル・コアカリキュラム。 大学教育における機軸、シラバス。

この二つのデータを内蔵したTYLASは、そこで扱う全てのデータを「講義」、「SBO」の2軸で紐付けて管理しています。

2013年から稼働するTYLASは、当然に2008年度版、2015年度版の両方のコアカリキュラムに対応。
(今後の改訂版にも対応予定)
新旧コアカリ間の紐付けマッピング(帝京大学薬学部監修)により新旧を跨いでの連携も可能になっています。

より広い対応環境で

iPadで培った使い勝手を他の環境でも。
帝京大学で利用中のiPad版に加え、同等の機能を持ったiPhone版を用意。

より多くの環境に対応するweb版についても鋭意開発中。

教員と学生をつなぐタイラス

帝京大学 薬学教育ICTの経緯

帝京大学では、4年制の頃から学生全員にノートPC所持を義務付け、
2012年度入学生からは全学生にiPad所有を義務化、
各種ITデバイスを活用した教育現場でのICT化を推進している。

一方、IT機器や通信環境の急速な進歩の反面、
薬学教育に関するソフト面の充実が遅れており、
大学内には様々な情報配信や教育支援のツールは存在していたが、
それらが独立しており情報が散在していた。

教授陣による様々な市販アプリや既存LMSの検証を行ったが、
日本の薬学教育を満足させる
アプリやシステムは見当たらず、
薬学の教育に特化したオリジナルLMSの必要性を痛感した。

利用イメージ

ペーパーレス資料配信

プリンタで印刷する代わりに、あるいは事務に送付する代わりに。 講義資料をPDFとしてファイルに書き出し、講義と回数を選択、アップロード。 必要ならば、学生へのメッセージを添えて。

資料が公開されるタイミングで、受講している学生の元へ自動で通知され、気付いた学生から順に受け取っていく。

デジタルだから、紙の資料と違い、印刷の手間もない。
枚数を気にせず、カラー資料や精細な写真も埋め込める。

今までとほぼ同じ。少しだけ変えた分は、手間が減る。

小テストの実施も、問題を作って、配る<アップロードする>だけ。
事後の採点 の代わりに 事前に模範回答の登録 は必要だけれど、自動採点された結果をダウンロードして、エクセルで開く。

アップロードした資料は全て、第三者評価資料として自動保管されるから、期末に慌てなくてもいい。

日常に馴染むTYLAS

人生とは日々学びである。
・・・とはいえ、大学に入ったばかりの若者がその境地に至るには幾ばくかの日々が必要。

学ぶ事を日常に。−−『特別』ではない『日常』の延長で使えるツールであるために。
気が向いた時にすぐ使える、高速な立ち上げ。
自分のタイミングで対応できる、Push通知によるお知らせ。
利用場所を選ばない、オフライン動作。
「もっと知りたい」に応える、SBOをキーにした情報の集約と連結。

気持ちよく使い続けてもらうために、Bussiness to Bussinesの業務アプリではなく、Bussiness to Customerの市販アプリで通用するクオリティを。 利用を強制されるアプリケーションだからこそ、不満なく使えなければならない。

講義資料が紙ではなく、デジタルアーカイブされたPDFだから、うっかり汚したり、なくしたりすることが無い。
同じ領域を繰り返して学ぶ薬学だからこそ、過去資料を見返し、確認することが重要になる。
その手助けをするために。

情報<コンテンツ>の蓄積

TYLASは導入から今日までの全てのシラバスを、アップロードされた全ての資料を大切に保持しています。

毎年の教育を消費するだけではなく、積み立て、繋げ、新しいカタチへ。

過去の学びを振り返る資料として、第三者評価資料として、に留まらず 日々の小テストの結果、自己学習の結果、6年間の学びを可視化してきます。

大学実施アンケート調査結果

※アンケート結果から/回収率(1年生:91%、2年生:91%、3年生:81%、 4年生:84%、5年生:86%、6年生:74%、教員:77%)

薬学部6年間で共通に使用するIT機器として妥当なもの

学生の場合、TYLAS が必要というポジティブな意見(「絶対必要」+「必要」)が、どの学年でも75%以上ある。

5,6年次の場合、「絶対必要」がかなり減少し、「やや必要」「どちらとも言えない」に移行する。これはカリキュラム上、使用する機会が減少するからである。

TYLASの教育効果について、「ある」と認識している教員は教授総会メンバーならびに若手教員どちらにおいても、計90%近い。

TYLASに対する評価

学生の場合、TYLAS が必要というポジティブな意見(「絶対必要」+「必要」)が、どの学年でも75%以上ある。

5,6年次の場合、「絶対必要」がかなり減少し、「やや必要」「どちらとも言えない」に移行する。これはカリキュラム上、使用する機会が減少するからである。

TYLASの教育効果について、「ある」と認識している教員は教授総会メンバーならびに若手教員どちらにおいても、計90%近い。

自己学習アプリ(LevelApp)に対する評価

学生で「非常に役立つ」と答える学生の割合が、3年生以上で学年進行につれて上昇する。これはCBT共用試験や国試に向けて、自主的な利用が増えるためであると考えられる。

学生・教員ともに、「非常に役立つ」+「役立つ」と答える割合が75%以上である。

自己学習アプリ(LevelApp)に対する評価

iPadをはじめとする「IT機器を教育に活用すべき」という意見が、講師以上で80%、若手教員で75%である。

講師以上、および若手教員ともに、iPadのシステムは、学部ブランドとなりうるという意見が80%近い。